リサイクル食器[Re50]について
小田陶器では食器のリサイクルで生まれる食器、Re-食器 [Re50]をつくっています。
今日は、私たちがどんな思いでRe-食器の開発に取り組んでいるのか、
そして、そもそも「Re-食器とは?」「Re50とは?」どんなものなのか、をお話したいと思います。
陶磁器の食器をつくる土、
実はこれも限りある枯渇性資源のひとつです。
現在、日本の焼き物産地では土や原料の枯渇化が問題になっています。
また、陶磁器は1300℃前後の高温で焼いて作るため、
これまでリサイクルは難しいと考えられていました。
不要になった陶磁器はゴミとして捨てられた後は埋め立てる事で処分されます。
埋め立てゴミの大きな比率をしめているのは陶磁器、ということが現実です。
この問題に取り組む為、
1997年、岐阜県の美濃焼産地で、
美濃焼をはじめとする各地の“つくり手”や“売り手”、全国の食器の“使い手”、
それに行政などが手を取り合い、陶磁器の資源循環を目的としたプロジェクト
「グリーンライフ21・プロジェクト」を発足。研究を開始しました。
1999年には初のリサイクル食器「Re-食器」が生まれました。
小田陶器では、「自分たちが生産したものにどう責任を持つか。」を考え、
発足当初からこのプロジェクトに参加し、Re-食器の開発に取り組んでいます。
Re-食器とは
Re-食器とは、家庭や学校、レストランなどから回収した不要食器を粉砕してもう一度土に混ぜ込んで新しい製品として生まれかわらせたリサイクル食器のことです。
配合率のパーセンテージにより、Re20(不要食器20%配合)とRe50(不要食器50%配合)
があります。
Re50の良いところ
Re50製品のメリットは、
一度焼いた食器が半分混ざっている為、通常1300℃で焼成する所、1150℃で焼結することができます。 焼成温度を100℃~200℃低減できる為、温室効果ガス排出量最大33%削減、を可能にしました。
これらのことから、Re50は資源循環 + 低炭素 を実現した優れた素材といえます。
また、50%配合により、とても温かみのある土色をしていることも特徴です。
たくさんの人の手を巡り、環境にやさしい素材として生まれるRe-食器。
私たちは、この器を気に入って使っていただく事、そして使うことで、
少しでも環境の事に想いを馳せたり、家族で話したりするきっかけになってくれると嬉しいです。
小田陶器ではRe50の製品を現在、以下にご紹介する3シリーズ
[MINORe(みのり)] [TOH(トウ)] [emerge(エマージュ)]
を販売しています。
MINORe (みのり)
土の中で育った野菜は、土でできたうつわに盛りつけられます。
野菜は自然に還すことができますが、器は自然に還すことができません。
だから、土のぬくもりを感じながら大切に大切に使ってほしい。
MINOReはそんな想いを丁寧に形に込めて[Re50]初の実りとして
美濃焼の産地から生まれました。
TOH (トウ)
収納から生まれるオブジェクト。
べーシックで使いやすい、シンプルなうつわたち。
どの様に重ねても、気持ちよく収納できるように設計されています。
買い足しや収納から生まれる陶器の塔は、
まるでオブジェのように暮らしに潤いをあたえてくれます。
emerge (エマージュ)
やさしい素材と暮らす。
emergeとは、「現れる」という意味。
再生土[Re50]ならではの独特の風合いを大切に、
釉薬の間から素のままの生地が現れてくる技法を用いました。
いろんな国のテキスタイルからヒントを得たパターンは
どこか懐かしく、ホッとなごみます。
見て、触れて、再生土のやさしいぬくもりをお楽しみください。
グリーンライフ21・プロジェクト公式サイト
Re-食器ブランドサイト